ひな祭りの歴史は古く、さまざまな説がありますが、約1,000年前の平安時代、高貴な生まれの女の子の厄除けや健康を願うお祝いが、やがて庶民にも広まったと言われています。
古くから受け継がれてきた伝統行事には、決まり事や迷信がつきものです。今回は、ひな祭りに飾る「ひな人形」について、飾る時期や片付ける時期、ひな人形にまつわる迷信などをご紹介します。
ひな人形の片付けが遅れると婚期が遅れる?
昔から「ひな人形を早く片付けないと婚期が遅れる」と言われることがあります。子供の頃は、せっかく飾ったお雛様をずっと出しておきたいものですよね。「早く片付けないとお嫁に行けないわよ!」なんて、お母さんに言われた経験がある人も多いのではないでしょうか。

では、なぜ「婚期が遅れる」と言われるようになったのでしょうか??
これは「ひな人形の片付けも後回しにしてしまうような子は、お嫁には行けませんよ」という、行儀作法やしつけの意味合いがあると言われています。
親としては、ひな人形に限らず、物をきちんと片付けられない子になってほしくないもの。その気持ちが、こうした言い伝えとして残ったと考えられています。
また、ひな祭りは、穢れや厄災を人形(ひとがた)に移して流す厄除けの風習が、さまざまに混ざり合って成立した行事です。災いの身代わりとなったものは、早く片付けて遠ざけた方がよいという考えから、「婚期が遅れるから早く片付ける」という言い方が広まったとも言われています。
とはいえ、我が子の幸せを願って飾るお雛様が、「婚期が遅れる」などと脅かす存在であるはずがありません。こうした迷信は、物を大切に扱う心や、しきたりを重んじる気持ちなど、日本の伝統文化を伝えていく意味も込められた言い伝えなのです。
ひな人形を飾る時期
ひな人形は、立春(2月4日頃)から2月中旬までに飾るのが一般的とされています。少なくとも、ひな祭りの一週間前までには飾り付けを済ませておくと安心です。
地方によって違いはありますが、雨水(立春から数えて15日目頃)の日にひな人形を飾ると、良縁に恵まれると言われている地域もあります。
ただし、明確に「この日でなければならない」という決まりはありません。長く飾っておきたい人は、少し早めに飾って、ゆっくりお雛様を楽しむのも良いでしょう。
ひな人形を片付ける時期
ひな人形は3月3日にお祝いをしてその日のうちに片付けるという地域がほとんどですが、地域によっては4月3日(旧暦の3月3日)まで飾っているところもあります。
飾り付けの時期同様「この日」といった決まりがある訳ではないようですが、目安としては雛祭りが済んで2週間前後とすれば問題ありません。
ひな人形を片付ける日は天気が大事
「片付けが遅れると婚期が遅れる」という迷信にとらわれて、慌てて片付けてしまうのは考えものです。
ひな人形で大切なのは、早く片付けることよりも、天気の良い晴れた日に片付けること。お雛様の最大の敵は湿気です。雨など天気の悪い日に片付けてしまうと、ひな人形が湿気を含み、カビが発生してしまうこともあります。場合によっては、翌年に飾れなくなってしまうこともあるため注意が必要です。
我が子の「災いの身代わり」になってくれるひな人形を、これからも大切に飾り続けるためにも、片付ける日は天気の良い日を選ぶようにしましょう。





















